ちいきしんぶん掲載記事

食欲の秋、バランスは・・・?

品種改良によって、今は甘くておいしい野菜や果物が多いです。でも甘いということは糖質が多いということ。一方、微量元素や栄養素は昔と比べて激減しているとのことです。普段使う食材にそういった事情があると、バランスよく食べていても、栄養不足は起こってしまうかもしれません。

体は取り込んだ栄養素を活動エネルギーに変えたり、老廃物を尿や便に変化させたりするという、代謝を行っています。糖、脂質、タンパク質は重要な栄養素ですが、どれかが過剰だったり代謝障害があると、「痰濁【たんだく】」という形で体に蓄積してしまいます。代謝障害の原因として、代謝の要となる酵素の栄養不足があります。酵素は微量元素がないと活性が低下し、新陳代謝が悪くなります。例えば癌は漢方では「痰濁瘀毒【たんだくおどく】」、現代の研究では亜鉛、セレンの不足との関連が言われています。他にはクロムの欠乏によって脂質は血管壁に沈着しやすく、狭心症や動脈硬化の原因となる「痰濁」を作りやすいです。漢方の胃腸薬や補腎薬には多種の微量元素が含まれており、栄養素の面からも体の機能を支えます。単一成分ではなく、多種の微量元素を自然に近い形で取り入れることができるのも良いことだと思います。

(さて今回の記事は、1994年の叢法滋【そうほうじ】先生のコラムを参考にさせていただきました。30年たった今も変わらないことを伝え続ける漢方ってすごいなと、改めて思いました。)